iPhone不在の続く折りたたみスマホ市場、2023年は前年比52％増か
折りたたみ（フォルダブル）スマートフォンの出荷台数が、2023年には2022年よりも52％増えるだろうとの予測を調査会社Counterpoint Researchが発表しました。折りたたみスマートフォンは、スマートフォン市場全体の中では1％程度のシェアですが、超プレミアム市場ではシェア20％に達すると予測されています。折りたたみiPhoneについて同社は短期的には発売されないものの「噂に耳を傾けるべき」とコメントしています。
折りたたみスマホ、2023年の出荷台数は2022年の1.5倍
Counterpoint Researchが、折りたたみスマートフォンの出荷台数は2023年に前年から52%多い2,270万台になる、との予測を発表しました。
Counterpoint Researchは、2022年の折りたたみスマートフォンの出荷台数を1,490万台とみています。2022年は、第1四半期〜第3四半期（1月〜9月）だけで前年を超える950万台（前年比90％増）を出荷し順調でしたが、第4四半期には世界的なインフレと景気減速により成長が鈍化しています。
スマホ市場全体のシェアは1％台も、超プレミアム市場では20％超えか
折りたたみスマートフォンの出荷台数は、2021年で0.7%、2022年（予測）で1.2%、2023年（予測）でも1.8%と、スマートフォン市場全体の中ではごくわずかです。
しかし、販売価格が1,000ドル（約13万円）を超え、重要な「超プレミアム」市場を見ると、折りたたみ式スマートフォンが定着し始めたと考えられる、とCounterpointのアナリスト、タルン・パタック氏はコメントしています。
同氏は超プレミアム市場における折りたたみスマートフォンの出荷台数シェアについて、2022年には10％を超え、2023年には20％を超える、と予測しています。
中国系メーカーの本格参入で競争激化、価格は下落
2023年の折りたたみスマートフォン市場についてCounterpoint Researchは、中国系メーカーの参入により競争がさらに激化すると見込む一方で、当面はSamsungが市場をリードし続けるだろうと予測しています。
Samsungは、中国市場の需要に対応するため、W23 FlipとW23Foldの2モデルを投入しています。
今後、HONOR、Motorola、Xiaomiといったメーカーが中国以外で折りたたみスマートフォン市場に本格参入が見込まれる一方、Huawei、OPPO、vivoは2023年に新製品を発売して迎え撃つと考えられます。
折りたたみスマートフォン市場における競争激化によって2023年には販売価格が下がり、普及が進むのではないか、とCounterpointは見ています。
Appleは（短期的には）折りたたみスマホには参入しない
Counterpointのジーン・パーク氏は、以前から噂のある折りたたみiPhoneについて、短期的にはスマートフォン市場に参入しないだろう、と予測しています。
同氏は、Appleが新カテゴリーへの参入に時間をかけることで知られていることから、発表を待ちつつ、噂に耳を傾けるべきだろう、とコメントしています。
Source:Counterpoint Research
Photo:Samsung Japan, Samsung China
(hato)
