ガジェット 2022/04/2

【レビュー】Apple Musicの空間オーディオ聴き比べ~リアスピーカーで激変


Apple Musicの空間オーディオ
 
Musicが対応した空間オーディオは、これまでのチャンネルベースではなくオブジェクトベースという新しい概念で音楽再生をおこなう技術であり、これまでとは異なる音楽体験を提供してくれます。
 
Musicの空間オーディオを楽しむための手段は数多く提供されていますが、それぞれに特徴が異なり、手段ごとに違った楽しみ方が可能です。
 
今回はiPhone/iPad、、テレビでの仮想多チャンネル再生、リアスピーカー付きの5.1.2チャンネル再生環境で聴き比べをおこないましたのでレビューします

空間オーディオとは

空間オーディオとは、「オブジェクトベース」の音楽再生技術のことを指します。
 
iOS14 AirPods 空間オーディオ WWDC 2020
 
従来の音楽再生はステレオ(2チャンネル)にしろサラウンド(多チャンネル)にしろ、音がそれぞれのスピーカーやイヤホン/ヘッドホンのユニットに直接紐付けられていました。
 
これに対してオブジェクトベースの音楽再生では、それぞれの音が3次元空間上のどの場所から発せられるかを定義し、それを自分の場所から聴いたときの音がどのようになるかを計算して再生します。
 
これは3Dゲームの画面レンダリングと同じ考え方です。3Dゲームでも、それぞれのキャラクターや建物などの位置が3次元空間上に定義され、それらをプレーヤーの視点から見たときにどう映るか計算して画面のレンダリングをおこなっています。
 
このため、再生環境の自由度が非常に高いのが空間オーディオの特徴です。
 
チャンネルベースの音楽再生の場合、基本的に楽曲のフォーマットと同じチャンネル数を持つ音楽再生環境の利用が求められます。
 
これに対し空間オーディオの場合、使用している音楽再生環境に合わせて音を「レンダリング」できるため、やり方次第で1つの音源に対してさまざまな音楽体験を提供可能です。
 
この代表例がApple Musicの「ダイナミックヘッドトラッキング」であり、リスナーの頭の動きに合わせて音の「レンダリング」を変更することで、これまでとは異なる新しい音楽体験を生みました。

Apple Musicの空間オーディオを楽しむ手段は大きく分けて4種類

AppleはApple Music空間オーディオを楽しむための手段として、大きく分けて4種類の方法を用意しています(下表は記事執筆時点での情報)。
 

手段 対応機種
端末内蔵スピーカー ・iPhone XS以降(iPhone SEを除く)
Pro 12.9インチモデル(第3世代以降)、iPad Pro 11インチモデル、iPad Air(第4世代以降)
・MacBook Pro(2018年モデル以降)、MacBook Air(2018年モデル以降)、iMac(2021年モデル)
・Dolby Atmosに対応したAndroidデバイス
イヤホン、ヘッドホン どのイヤホン/ヘッドホンでも利用可能
(ただし、ダイナミックヘッドトラッキングは対応モデルのiPhone//MacでAirPods Pro、 Max、Beats Fit Proを使ったときのみ有効)
HomePod HomePod
Apple TV 4K (Apple TV 4K自体にスピーカーはないため、HomePod、/AirPods Pro/AirPods Maxなどを接続するか、Dolby Atmos対応機器をHDMI端子に接続する必要あり)

 
このように多彩な再生手段がありますが、前述の通り一口に空間オーディオといっても、どのように空間オーディオを再生するかは環境に大きく依存します。
 
そこで今回はさまざまな手段でApple Musicの空間オーディオを再生し、違いを聴き比べてみました

Apple Musicの空間オーディオ聴き比べ

今回聴き比べに使用したのは以下の機器です。
 

機器 チャンネル数 特徴
iPhone XR、 Pro 12.9インチモデル(第3世代) 2チャンネル 空間オーディオ対応
Pro 2チャンネル ダイナミックヘッドトラッキング対応
Apple TV 4K + REGZA Z670K 仮想多チャンネル 合計9個のスピーカー搭載
Apple TV 4K + Sonos Arc + Sonos Sub + Symfonisk 5.1.2チャンネル リアスピーカーやサブウーファー、上向きスピーカーあり

 
楽曲としてはBUMP OF CHICKENの「天体観測」などのJ-POPから洋楽、クラシックまで幅広いジャンルのものを利用しています。
 
筆者だけでなく、オーディオに興味がない家族にも聴いてもらいました。
 

端末内蔵スピーカーの音に広がりが出る

まずは最も簡易な環境といえる、端末内蔵スピーカーでの比較です。
 
空間オーディオをオン/オフして聴き比べると、オンにした方が音に広がりを感じました
 
特に筐体サイズが小さいiPhone XRの場合は音に広がりが出づらいですが、空間オーディオを有効にすることで音場が広がる印象が強いです。
 
なお、iPhone XRは空間オーディオ非対応という情報もありますが、筆者の環境では対応楽曲再生時に「Dolby Atmos」が表示され、設定をオン/オフすると音が変わりました。
 
iPhone XRで空間オーディオ再生
 
Proの場合はより高品質なスピーカーが搭載されているおかげで、音の広がりだけでなく音質の変化も生じます
 
ステレオ再生では裏に回ってよく聞こえなかった音が音場が広がったことで聞こえるようになりました。
 
ただ、オーディオに興味がない家族は、音に広がりが出たのはわかったものの、それ以上でも以下でもないという感想でした。
 

ダイナミックヘッドトラッキングが面白いAirPods Pro

次に空間オーディオに加えてダイナミックヘッドトラッキングに対応したAirPods Proを試しました。
 
AirPods Proの画像
 
こちらもやはり空間オーディオを有効にすることで音に広がりを感じます。
 
それよりも、やはりダイナミックヘッドトラッキングが面白いと感じました。
 
これは頭の動きをAirPods Proが検出し、それに合わせて音の再生を変える技術であり、空間オーディオが前述のオブジェクトベースだからこそできる音楽体験であるといえます。
 
まるで実際のライブ会場にいるかのように頭の動きに合わせて音が変わるのは非常に面白いです。
 
ただ、完全にライブ会場を再現できているかというとそういうわけではなく、3次元ではなく平たい空間から出ている音を聴いているような印象を受けました。
 
音源自体がダイナミックヘッドトラッキングを利用することを前提に作られていないのか、あるいは音を出すユニットが2チャンネルしかないところに限界があるのかもしれません。
 
オーディオに興味がない妻は、ダイナミックヘッドトラッキングは面白いけれどほしいとは思わないという感想でした。
 

仮想多チャンネルのテレビはあまり効果なし

次にApple TV 4K(第2世代)と空間オーディオ再生に対応したテレビであるREGZA Z670Kの組み合わせで再生をおこないました。
 
Apple TV 4K(第2世代)の画像
 
Z670Kには「レグザ重低音立体音響システムZP」が搭載され、9個(大画面モデルでは11個)ものスピーカーを使って「立体的で迫力のあるサウンド」を楽しむことができるとされています。
 
レグザ重低音立体音響システムZP
 
Apple TV 4KとHDMIケーブルで接続して空間オーディオ楽曲を再生したところ、画面に「Dolby Atmos」と表示され、音声フォーマットは「Dolby Audio/ステレオ」と認識されました。
 
REGZA Z670KでDolby Atmosを再生
 
この環境でDolby Atmosをオン/オフして楽曲を再生してみましたが、残念ながらあまり変化を感じませんでした
 
先述のように空間オーディオの音源をどのように再生するかは各機器に委ねられています。
 
Dolby Atmosは映画などの映像作品でも使われるため、テレビであるZ670Kの場合は音楽再生に最適化されていないのかもしれません。
 

リアスピーカーやサブウーファー付きの環境は効果大

最後にリアスピーカーやサブウーファー、上向きのスピーカーを備えた環境で空間オーディオ再生を試しました。
 
具体的にはアメリカのオーディオメーカーであるSonosの機器を利用しており、
 

  • センター、正面左右スピーカー、上向きスピーカー:Sonos Arc
  • リアスピーカー:Symfonisk
  • サブウーファー:Sonos Sub

 
という環境です。
 
Sonos製品を使った空間オーディオ環境
 
接続としてはApple TV 4KからZ670KにHDMIケーブルで接続し、さらにZ670KからSonos ArcにeARC対応のHDMI端子を使って接続しています。
 
Sonos ArcからSymfonisk、Sonos SubへはWi-Fi経由で音楽が伝送されます。
 
複雑な接続なのでうまくいくか心配でしたが、無事Sonosアプリに「Dolby Atmos」と表示され、Apple Musicの空間オーディオ楽曲がSonos Arcに届いたことが確認できました。
 
Sonos ArcでApple TV 4KからのDolby Atmos信号を受信
 
この状態で通常のステレオでの再生と空間オーディオでの再生を比べたところ、音質の激変を感じました空間オーディオの方がより音が生々しく聞こえます
 
オブジェクトベースの再生になったことで各スピーカーで再生される音が分散され、それぞれのスピーカーが出さなくてはいけない音が減り、音質が上がったのかもしれません。
 
また、リアスピーカーがあることによる効果は大きく、たとえばAdoの「うっせぇわ」の途中で銃口が突きつけられる音がするのですが、それがまるで自分の近くで突きつけられているかのように感じました。
 
音をさまざまな場所に配置できるJ-POPや洋楽だけではなく、基本的に正面からしか音が来ないクラシックでも効果は大きいです。
 
コンサートホールでは正面から来た音が横や後ろの壁に反響しますが、その反響がよりリアルに再現されていると感じました。
 
オーディオに興味がない家族ですら、この環境では空間オーディオの効果を強く感じたようです。
 
ちなみに、Sonos Arcは直接Apple Musicの楽曲を再生できるのですが、この方法の場合は現状空間オーディオを利用できません。
 
Amazon Musicの場合はSonos Arc単体で空間オーディオ再生ができるので、将来の対応に期待したいところです。

空間オーディオは機器ごとに印象が異なる、ぜひリアスピーカー付きの環境で試聴を

このレビューを通して感じたのは空間オーディオの可能性の大きさです。
 
オブジェクトベースという自由度の高い技術を利用しているため、機器ごとに空間オーディオの活かし方が異なり、違った音楽体験を提供しています。
 
空間オーディオが普及すれば、面白い活用方法を持つ機器がどんどん出てくるかもしれません。さしあたってはApple Glassesに期待でしょうか。
 
現時点で利用できる環境としては、AirPodsシリーズのダイナミックヘッドトラッキングも面白いですが、リアスピーカー付きの環境がおすすめです。
 
空間オーディオのポテンシャルを実感できますので、ぜひ機会があればどこかで試聴してみてください。

 
 
Source: Apple, REGZA, Sonos
(ハウザー)

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台湾メディア工商時報が、新型コロナウイルス感染症蔓延によるロックダウンで操業を停止していたPegatronの上海工場が、本日から再開したと報じました。
iPhoneの組立作業を再開
Pegatronの上海工場が稼働停止していることが先月12日に報道されていましたが、上海地区のロックダウンが段階的に解除されるつつあることを受け、同社は本日から操業を再開したようです。
 
ただし、同工場敷地内にある従業員寮の部屋数は十分ではなく、主に生産ラインのエンジニアに提供されているため、組立作業員などは工場敷地外の寮に住むことになります。
 
それに伴い、通勤ラッシュ時には必要人数が揃わない事態も考えられると、工商時報は伝えています。
iPhone13シリーズの在庫改善に向かうか
Pegatronの上海工場の稼働再開により、今後、iPhone13シリーズの在庫状況が改善されることが期待されます。
 
同工場の稼働停止前である先月9日時点でのApple Store(オンラインストア)の在庫状況は、iPhone13およびiPhone13 miniのグリーンは「在庫あり」でした。
 
それが、5月14日時点では、iPhone13のグリーンのお届け予定日が「2〜3営業日」、iPhone13 miniのお届け予定日が「7〜10営業日」に伸びていました。
 
両モデルは、Pegatronの上海工場で製造されています。
 
 
Source:工商時報 via EMS One
Photo:Apple
(FT729)
 
 

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税込8,991円で販売中
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AmazonのAnkerストアでは、同製品が初回50個限定10%OFFとなる税込8,991円で販売中です。公式オンラインストアでの販売価格は、税込9,990円です。
 

 
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Source:Anker Japan
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The Elecは業界関係者の情報として、Galaxy Z Fold4およびGalaxy Z Flip4の主要部品の量産が始まったと伝えました。それ以外の部品の量産開始準備も進められているとのことです。
 
同メディアによれば、Galaxy Z Fold4およびGalaxy Z Flip4の本体の量産は6月中旬から7月上旬に開始、年間の出荷台数が1,000万台後半に達する可能性があるとのことです。
 
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Galaxy Z Fold4およびGalaxy Z Flip4は、量産開始後、7月中旬にも出荷が始まる可能性があると、The Elecは述べています。
 
 
Source:The Elec
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